日曜の朝のメランコリー
サクラ、ジュン、DV
やってまいりました、毎度憂鬱な日曜の朝。
だってね、アレよ、カバ男とジュンのビデオ通話があるからよ。
ジュンの機嫌を損ねないようにご飯を食べさせて着替えさせて
「コウエン行きたい」って言うのをなだめながら10時を待つんです。
ジュンが携帯を持ってウロウロするからさぁ、掃除もしておきたいし
(こちらのあらを探している事は分かっているので)
ジュンの服や髪もきちんとしておかないと
「大人4人もいるのにちゃんと面倒見れないのか」
とか言われそうだし
電話が掛かってきたときに、機嫌が悪くて泣いてたりしようもんなら
「虐待してるんじゃないか」
なんて言われかねないし。
なるべくならいつも通りのルーティーンをこなしつつ
カリカリしないで「あら、電話よ」
ってジュンに取り次ぎ、その後は知らん顔が理想なんですけどね、
凡人の哀しさでなかなかそうはいきません。
2回目の調停の時に、調停委員の一人がカバについて
「あの方はもう治りませんね」ってサクラに言ったそうで
「変わりませんね」じゃなくて「治りませんね」と言う事は
調停委員の中でも「頭のおかしい人」認定されてるって事で
もうカバが何を言おうが心配することはないんですが
それでもあれこれ言われるとイヤな気分になるのは
どうしようもありません。
今日も10時きっかりにかかってきた電話で
カバは相も変わらずジュンに「パパにアイタイ」「カエリタイ」と
言わせようと必死です。
しかし、空気を読めない子どもは無邪気です。
「ジュン、何してるの?
「オウチデアソンデルノ」
「ジージのお家で遊んでるんだね。パパはジュンとパパのお家だよ~
ほら、モルちゃんだよ、カワイイネ~」
「ウン、カワイイ~」
「モルちゃん、抱っこしたいでしょ~?」
「ジュン、ママにダッコシタイノ」
「もうすぐパパと会えるからね、お家へ帰っておいで」
「キノウ、オカイモノニイッタヨ。ジュン、カエッテキタ」
サクラ、小さくガッツポーズ。
まぁ、会話が噛み合わないったら。
だってね、もうジュンはこっちが自分の家だと思ってるんだもの。
それをカバは必死で打ち消そうとしているんだけど、
それがジュンには通じてないのよ。
今はママが殴られることもなく、それを見て怖くて泣くこともなく
自分が叩かれることもなく、平和に暮らしているんだから。
ジュンが以前の生活をどれだけ覚えているか分からないけど
今の生活に満足しているなら、ワザワザ帰りたいとは思わないよね。
そうこうしているうちに10分が過ぎ
今はジュンの玩具になっている、私のお古のガラケーから
メロディーが流れました。
2,3週間前からサクラがタイマーをセットして
「これが鳴ったら電話を切るのよ」
とジュンに教え込んでいるんです。
カバ男もそれがタイマーであることに気付いているらしく
「ジュン、時間だね、切っていいよ」
と言いました。
ジュンが切り方が分からなくてマゴマゴしていると
「時間だから切りなさい、また電話するからね」
とカバ男は2度ほど繰り返しました。
自分から切ればいいじゃん。
ジュンに「切りたくない」とか「もっと話したい」とか
言わせたいのが見え見え。
3度目にカバ男が同じことを言っている途中で
ジュンは「バイバイ」も言わず、いきなり電話を切りました。
サクラ、晴れ晴れとした顔で大きくガッツポーズ。
それを見たジュンは
「ママ、ドウシタノ?」
と聞きました。
「何でもないの。体操してるのよ」
とサクラ。
「ジュンもやる~」
とジュンもサクラの真似をしてガッツポーズをしました。
それを見て、ジージとバーバは大笑い。
電話さえ終わってしまえば、後は楽しい日曜日です。
スポンサーサイト